香取市
県指定文化財
店舗は、1892年に佐原を襲った大火直後に建築されたもので、当時最高の技術を駆使した防火構造で、壁の厚さが1尺5寸(約45cm)にもなる建物。間口は3間で、1階は畳敷と通り抜け土間のある店構え、2階は屋根裏を表した倉庫になっています。1階の正面は揚戸と土間の建て込み、2階は観音開きの土戸としています。小屋組み6段、出し桁化粧造りとなっています。
文庫蔵(総檜)は、店舗から1間程離れて建つ3階建ての建物で、1階と2階は1885年の建築、3階は店舗とともに1892年の大火の前の形で再建されたもので、2室(8畳間と6畳間)続きの座敷となっています。
限られた敷地の中に蔵造りの建物が建つため、居室に文庫蔵の3階をあてるなど居住空間の配慮に工夫が見られます。建築当初の様子がそのまま残っており、堂々としたたたずまいです。
建造物